ニボルマブで治療を行ったTrousseau症候群合併肺腺癌の1例

摘要

要旨：症例は59歳男性.20XX— 1年5月に頸部リンパ節腫大にて当院紹介.胸部CTにて左肺上葉結節影，頸部および縦隔リンパ節腫大を認め，左後頸部リンパ節生検にて肺腺癌と診断.同年6月からカルボブラチン（carboplatin : CBDCA)+ぺメトレキセド（pemetrexed : РЕМ)併用療法，のちにPEM単剤療法にて治療を行った.同年11月に脳梗塞を発症し，肺腺癌によるTrousseau症候群と診断.へパリン（heparin)皮下注射を行いつつ20XX年1月からニボルマブ（nivolumab)を開始し，約11ヶ月間にわたり病勢コントロ_ ルができた.Trousseau症候群は予後不良との報告が多く，貴重な症例と考え報告する.