鍼刺激が指床間距離に与える影響についての検討

摘要

【目的】除圧式テーピング療法による指床間距離（FFD）の影響が示唆されている。 この効果は筋·筋膜に対するアプローチとして知られているが、同様の効果が経脈に関係している可能性も否定できない。 そこでFFD値に影響が強いハムストリングス停止腱部に対し鍼刺激を行い、その効果について比較検討したので報告する。 痉椒ā繉g験方法について十分な説明を行い同意が得られた着で、腰下肢に整形外科的既往のない健常成人60名を用いた。 被験者を封筒法により除圧式テーピング療法群（テープ群）、鍼刺激群、対照群の3群に無作為に群分けした。被験者はまず背臥位で下肢伸展挙上角度（SLR）を5度単位で測定し、次に立位体前屈測定器を用いてFFDを5mm単位で測定した。 施術前をコントロール値とし、鍼治療群には測定後直ちにハムストt」ングス停止腱上にセイリン社製リングバンを用い、切皮痛を起こさないよう刺入した。 テープ群は同様の部位に施術を行い、対照群には鍼刺激群で用いたものと同形状のテープに鍼を使用しないものを自作し貼付した。