高強度，高延性の新しい低コストMg-Al-Zn基鋳造用マグネシウム合金の開発

摘要

低コストで性能の優れたマグネシウム基合金は，より重いアルミニウムやスチール製の競合材に取って代わる可能性が大きい。 この研究は，鋳造可能領域内で高亜鉛含有量のMg－Al-Zn合金のミクロ組織と室温における機械的性質に与える，マグネサイト粒子添加による炭素接種，アンチモン元素および熱処理の影響に焦点を合わせている。 このようにして，Mg－Al-Zn基マグネシウム合金の強さと延性を改善するためのシステム研究を行い，AZ91より機械的性質の優れた一連の低コストの鋳造用マグネシウム合金が得られた。 例えば，T6処理したAZ64－0．1Sb－Cマグネシウム基合金で，優れた引張り特性（Y．T．S．≒160MPa，U.T.S.≒313MPaおよび伸び≒6.0％）が得られた。 これらの優れた引張り特性は，既存のMg－Al-Zn系鋳造用マグネシウム合金のそれよりも高く，自動車用の荷重を負担する部品への適用を約束するものである。