プラグ工法を用いたマグネシウム合金材の鋳造システムの開発

摘要

近年の情報化社会の構築により，ノートパソコン·携帯電話等の情報端末機器において表示画面の拡大化·軽量化·高剛性·薄肉化が求められている．これらを満たすことができる材料としてマグネシウム合金が盛hに使用され始めている．優れた特性を持つマグネシウム合金は，その生産性が悪いにも関わらず市場におけるニーズは高く，毎年の生産額も非常に高い伸びを示している．これまでの我々の研究より，マグネシウム合金の鋳造において，金型方案が生産性に大きく影響を与え，方案設計時にＣＡＥを用いることの有効性を報告した．前回報告したセミホットチャンバー成形機では、ＣＡＥを用いて金型方案を設計することで製品歩留まり９割以上の鋳造条件を得ることが出来た．しかし，この成形機はプラグ生成を伴う成形方式を用いているためにサイクルタイムの短縮には限界があり，ハイサイクル化ができない．そこでサイクルタイムを短縮するためにコールドチャンバー成形機に変更する．これにより，成形方式の違いが金型方案にどのような影響を与えるのかを検討し，ハイサイクル化における最適な成形条件の模索を行い，生産性の向上を目指す．