回転電極法によるコルソン系銅合金の粉末化と焼結材の性質

摘要

溶質原子濃度の高いコルソン合金としてCu－6.27mass％Ni1.5mass％SiおよびCu－6.27mass％Ni1.5mass％Si－1.0mass％Ce合金を選び、回転電極法により粉末化を行い、その性質を評価した。また、得られた粉末を種々の条件で焼結を行ったところ、つぎのことが明らかになった。 （1）REP法により作製された粉末は球形で、本実験の条件では平均粒子径が80～100 mu mであった。 （2）X繰回折試験の結果、Cu－6.27mass％Ni－1．5mass％SiおよびCu－6.27mass％Ni1.5mass％Si-1.0mass％Ce合金はともに鋳造材には、銅およびNi_2Siが存在したが、粉末においては急冷凝固作用によりNi_2Siほ晶出せず、また銅の回折角が高角度側へ移動していることから溶質原子が過飽和に固溶した非平衡相が生じていることがわかった。