多数の小クラックに加え一個の大クラックが形成された銅安定化REBCO超伝導テープにおける 電圧端子間距離が臨界電流値に及ぼす影響

摘要

基板合金の上に中間層、次いで超伝導層RE（Y，Sm，Dy，Gd，…）Ba2Cu3O7-delta（以下REBCO層と略称）を成長させ、その上に銀を薄く成膜後、銅を被覆したコーテッドコンダクターと呼ばれている超伝導複合テープは、電力?エネルギー、輸送、医療などの技術分野への応用研究が進hでいる．鋼は超伝導電流を安定に輸送するとともに、超伝導層にクラックが形成された場合などの電流の迂回回路となってテープの破損を防ぐなど、不可欠の役割を果たしている1）．また、酸化物超伝導膜の破壊ひずみは小さいため、銅量を調節することで残留ひずみを制御して臨界電流（超伝導状態から常伝導状態に遷移するときの電流）の耐ひずみ特性を向上させることも可能である2）3）.