マウスへのMethylsulfonylmethane(MSM)の単回及び13週間反復経口投与による毐性試験

摘要

Methylsuばonylmethane(MSM)は牛乳，野菜，果物など多くの食品中に微量に含まれる（Pearson et al,1981)有機硫黄化合物の一種であり，硫黄成分を約34%含有する.硫黄は生体内でカルシウム，リン，カリウムに次いで4番目に豊富なミネラルであるが，MSMに含まれる硫黄成分はシスティンゃメチォニンといった含硫アミノ酸に取り込まれることがモノレモットにおいて確認されている（Richmond, 1986).近年の研究でMSMは関節炎の軽減作用（長谷川ら2004), 抗炎症作用（長谷川ら2005),抗ァレルギ一作用(Barrager" al, 2002)等が報告され注目を集めているが，食品中に含まれるMSMは微量であり，また加工や調理の過程において損失するため(Steely, 1994), MSMの機能性を期待するには食事による摂取に加えサプリメント等で補う必要がある.なお日本における機能性食品としてのMSMの一日摂取目安量は3g程とされており，これはヒトの体重を50kgと想定すると0.06 g/kg-BWに相当する.