不完全なトラヒック情報下での帯域設計法－線形計画法による定式化と定量評価

摘要

通信網における発着ノード間を流れる交流トラヒックは、網設計において有益な情報である。しかし、交流トラヒックの取得は、装置に対する負荷を要するものであるため、どのような網においても実施されるものではない。そこで筆者らは、交流トラヒックが取得できない状況において、リンクにおいて取得するトラヒック情報から現用、及び、迂回パスに必要な帯域を導出する方法を提案した。提案法では、必要帯域の上限値を線形計画法により規定するアプローチを採っている。本稿では、提案法の定式化について説明するとともに、リング網に対して提案法を適用することで実施した適用性評価の結果を示す。