胆道癌に対する術前治療後の病理組織学的効果判定法

摘要

要約：最近，胆道癌の長期生存を期しneoadjuvant therapyが開発され，治療成績が報告され るようになってきた。しかし，その組織学的治療効果判定については，症例数も乏しく，まと まった報告はほとhどないのが現状である。他の癌腫においては，癌細胞の形態変化に着目す る大星，下里らの分類を基盤とした治療効果判定法が癌取扱い規約に採用·普及してきたが， 最近では癌細胞の形態変化のみならず間質の変化にも注目した分類が普及しつつある。しか し，いずれの方法にも独自の問題点がある。本稿では，自験例の効果判定を示しつつ，組織学 的効果判定の最近の傾向と問題点，胆道癌の治療効果判定について概説する。