特発性蓴麻疹に対する第2世代抗ヒスタミン薬の 増量あるいは変更投与の有効性の検討

摘要

蓴麻疹は皮膚科の診療ではよく経験する皮 膚疾患であるが，その病態には未知の部分が 多ぐ治療の内容も症例により大きな違いがある。本邦では，2005年に日本皮膚科学会よ り策定された「蓴麻疹?血管浮腫の治療ガイ ドライン」が2011年に「蓴麻疹診療ガイドラ イン」（以下，ガイドライン）1)として改訂され， 病型分類から診断?治療の標準的な目安が示 された。基本的治療は，刺激誘発型の蓴麻疹 では誘発因子の同定と回避が中心であるのに 対し，特発性の蓴麻疹では薬物療法が中心と なるため，臨床的にその病型を確実に診断す ることが大切である。