栄養評価-重症患者のエネルギー消費量の推定式について-

摘要

栄養評価とは, ?個人あるいは集団の栄養状態を種々の栄養指標を用いて客観的に評価すること?と定義され,その基本は身体構成成分を正確に測定することである.身体構成成分を正確に測定するには電気伝導度を利用した生体電気インピーダンス分析法(BIA : bio-electrical impedance analysis)や画像解析による二重エネルギーⅩ線吸収測定法(DEXA :dual energy X-ray absorptiometry)などが挙げられるが,利便性の面から日常臨床においてこれらの方法を用いることは少なく,主に上腕周囲や上腕三頭皮下脂肪厚などの測定により体組成全体の筋肉量や脂肪量を推定している.また,栄養評価に用いられるその他の検査においても同様で,アルブミン測定により内臓蛋白の減少を,稔リンパ球数測定により栄養状態を推定している.