再発?難治性多発性骨髄腫に対するKLd療法（carfilzomib，lenalidomide，dexamethasone）—単施設における解析—

摘要

近年，新規薬剤の登場により，多発性骨髄腫の治療成績の改善が報告されている。Carfilzomib (CFZ)は再 発?難治症例において高い効果が報告されている新規プ 口テアソーム阻害薬(proteasome inhibitor, PI)の一つ である。CFZはプロテアソームの20Sのbeta5サブュニッ 卜に選択的，非可逆的に結合することで抗腫瘍効果を呈 し，bortezomib (BTZ)に対して治療抵抗性を有する症 例においても高い効果が報告されている。本邦でも CFZ, lenalidomide (Len)およひdexamethasone (Dex) との併用（以下KLd療法）で2016年に承認され，実地 診療で広く行われているが，本邦におけるKLdの有害 事象，有効性を解析した報告は少ない。これまでに当院 でKLd療法を用いて治療された多発性骨髄腫の29症例 について，有効性，有害事象について解析したので報告 する。