高血圧に対するバルサルタンの使用経験　実地臨床データからの降圧効果の分析

摘要

収縮期血圧140mmHg以上あるいは拡張期血圧90mmHg以上で定義される高血圧は，腎障害発症と同様に心血管病発症の主要な危険因子であり，適正な血圧管理は心血管病および慢性腎障害の発症を抑制できることが多くの試験で示されている。 本邦での高血圧患者は約3，300万人と推定されているが，降圧治療を施行されている率は決して高くなく，かつ降圧治療施行下でも血圧管理が不十分で高血圧の範時に属している率が50％程度と報告されている。