漢方研究室(2)

摘要

【主訴〗腰痛と間歇性跛行。【既往歴〗虚血性心疾患、高血圧、糖尿病などは指摘されていない。〖家族歴】特記すベき事はない.【生活習慣〗悠々自適。ここ数年は出身高校同窓会の事務局を手伝つている。喫煙歴はない。酒は日本酒三合を連日。酒を飲むと腰痛は楽になるという。【現病歴〗数年前に誘因なく腰痛が出現。2年ほど前から、歩行中に両下肢痛が現れ、一休みしなければならなくなつた。整形外科を受診したところ、腰椎MRI検査などから脊柱管狭窄症による脊髄性間歇性跛行と診断された。手術適応はないとのことで、メチコバ-ル、NSAIDSの投与を受けている。この経過中プレタ-ルを2か月服用し、些か好転したが、肝機能障害のため、中止となった。腰痛はさほど増悪していないが、間歇性跛行の症状は徐々に悪化しており、最近では歩行すると下肢痛が出るまでになったという。