旗金具製作における熟,練者のはhだ付作業の工程分割および動作と眼球運動の協応性

摘要

日本において校旗，社旗などは総称して会旗と 呼ばれている。その会旗を構成する部材は，旗本 体，旗竿，旗金具に大別される。図1に会旗を構成する部材を示す。部材には伝統工芸技術要素 が多く含まれている。旗には染織，刺繍，組紐， 旗竿には木工芸，塗り，旗金具には金属工芸と， 実に多彩である。この中でも旗金具は，旗と旗竿 を紐で繫ぐための用具として用いる旗棒金具と，旗に印された様々なシンボルマークが彫刻され， 竿先に取り付けられた旗頭に分けられる。それぞ れの部材に金属工芸技術が多用されている。現在，旗頭を製作できる職人は，日本では数名 である。旗金具は製品の性質上，形状や寸法がす ベて異なるために単品製作が基本となっている。 したがって機械化による対費用効果は望めず，ほ とhどの工程が職人による手作業で進められてい る。しかし，旗金具の作製工程での作業内容は職 人によって異なり，かつ詳細については明らかにされていない。