シンポジウム1c型肝炎の治療の進歩

摘要

現在，ゲノタイプ1C型肝炎に対する標準治療は24週間のIFN-based治療（SMV/VAN+PEG+RBV)あ るいはIFN-free治療（DCV+ASV)であり，これらの市販後の効果と安全性に関する知見が集積しつつ ある.一方，ゲノタイプ2に対しては，SOF+RBVによる12週間の治療が登場し，ゲノタイプ1に対し ても今後12週間のIFN-free治療が可能になることが期待されている.今後問題になるのは多剤耐性の症 例，肝不全，腎不全など臓器不全の症例，免疫抑制治療を受けている症例などであろう.さらに，SVR達 成後の肝発癌の症例の発見と治療も重要な課題となる.2015年のC型肝炎治療は激変の時代を経過しつ つあるが，年末に開催される本シンポジウムでは，C型肝炎治療の最新の成績について広く演題を公募 し，C型肝炎治療の現況と近未来について議論していきたい.