臓器移植法の改正と施行状況

摘要

改正臓器移植法は，さまざまな議論を経て，2009 年7月に成立した。この法律は，2010年1月に親族 優先提供を認める規定が施行され，同年7月に全面施 行となった。臓器移植法改正の大きなボイントを改めて列挙する と， 親族に対する優先提供の意思表示を認めること 脳死判定.臓器摘出の要件として，改正前の 「本人の生前の書面による意思表示があり，家 族が拒否しない又は家族がいないこと」という 要件に加え，「本人の意思が不明（拒否の意思 表示をしていない場合）であり，家族の書面に よる承諾があること」が追加されたこと 家族の書面による承諾により，15歳未満の方 からの臓器提供が可能となること運転免許証等への意思表示の記載を可能にする 等虐待を受けて死亡した児童から臓器が提供され ることのないよう適切に対応すること である。