陰圧閉鎖療法におけるリング型フォームによる工夫

摘要

陰圧閉鎖療法(negative pressure wound therapy ：以下，NPWT)は，難治性の創傷 や潰瘍の治療において実績のある有用な治療 手段であり，創傷の治療に変革をもたらした。 NPWTは本来，創面にフォームを密着させ て陰圧負荷をかけることで創縁を引き寄せ， 過剰な滲出液および感染性老廃物を取り除 き，肉芽形成を促進する治療法である。しか し，多くの奏功例の報告に反して，まれに フォームにより創面に圧迫がかかることで悪 化した症例の報告が散見されることがあり， われわれも経験がある。