食道外科手術におけるERASの現況

摘要

Enhanced recovery after surgery (ERAS)とは最適ィ匕した術前?術中?術後管理を行うこと により，手術侵襲とそれに伴う合併症を最小限と し，より早期の機能回復を促進するためのプログ ラムである.ERASには医学のみならず，看護， 心理，栄養管理，リハビリテーションなど多様な 面での集学的サポートが含まれ，多職種の連携が不可欠である.Fast-track surgery protocolと してKehletらにより導入されたものには17の 要素が含まれていたが，絶食期間の短縮，低侵襲 手術 (minimal invasive surgery)の専入，過剩 輸液の回避，早期離床，経鼻胃管チューブ/腹部 ドレーン類のルー千ンでの留置廃止，経口摂取の 早期再開，十分な疼痛管理がなかでも重要な要素とされている.