タウリンによる抗腫瘍剤Doxorubicin効果増強作用メカニズムの検討

摘要

〔目的〕タウリンは、魚介類に豊富に含まれるアミノ酸であり、生活習慣病の予防という視点から多くの研究がなされてきた。 さらに、Theanineに代表される特異的アミノ酸と同様にタウリンは抗腫瘍剤Doxorubicin（DOX）レベルを腫瘍細胞内で維持することがin vitroで示され、in vivoでも本作用に依存して腫瘍中DOXレベル上昇により抗腫瘍効果増強作用を有することが明らかとなっている。 本作用は腫瘍細胞におけるDOXの膜輸送系に関与しており、一方タウリンの輸送はTurine transporterを介することが知られている。