亜臨界水を利用した脂溶性及び難水溶性薬物キャリアとしての0/W型マイクロエマルションの調製

摘要

エマルシヨンの調製方法は，化学的方法と物理(機械）的方法の2つに大別される.前者は界面活性剤の乳化作用を利用して油相I水相間の界面積を増大させる方法であり，後者は強力なせh断力やずり応力を利用して分散液滴を微細化する方法である.産 業界では両方法を巧みに組み合わせ，微細で熱力学的安定性に優れたエマルシヨンを作り出し，棣々な乳剤製品が提供されている. エマルシヨン調製の代表的な化学的方法としては，反転乳化法，D相乳化法，HLB温度乳化法，ゲル乳化法などがある.一方，現在乳化に用いられている物理的方法には，攪拌力やずり応力を利用したケミスターラー，ボルテックスミキサー，ホモミキサー，高圧ホモジナイザー，ハイドロシェァ，フロ一ジヱットミキサー，超音波発生器，SPG膜乳化法や電気乳化法などの技術があり，阿部等によって総 説が書かれているこれらの技術は化粧品や食品などの幅広い分野で応用されてきた,また，医療の分野においては，薬物の効果の向上と副作用の軽減を目的としたエマルションを用いたドラッグデリバリーシステムの研究と開発が盛hに行なわれて いる