認知症ヶア向上のための多視点観察情報に基づく状況理解と共学に関する研究

摘要

本論文は,認知症の人を理解して適切な支援にっなげるための認知症支援システムにっいて論じたものである.認知症は「いったh正常に発達した知的機能の持続性が低下し.複数の認知機能障害があるために日常生活?社会生活に支障を来すょうになった状態」を指す.認知症の人が生活の中で支障を来す状況を客観的に評価する手法として,行動観察方式 AOS (Action Observation Sheet)がある.AOS は,認知症の入の生活状況を問う設問に対し,ヶア関係者が行動を観察して記述する観察式認知症評価法である.AOSを活用することで,専門的知識と豊富な経験が求められる状態像把握を,家族を含めたヶア関係者にっなげるため,二っの観点に基づきシステム化した.一っ目の観点は,AOSで得られる観察評価情報と,認知症の人を直接評価することで得られる認知機能評価情報を組み合わせた状態像把握のプロセスである.ニっ目の観点は,一人の観察者では観測しきれない部分も含めた,多面的に認知症の人の状況を理解するための多視点観察評価にょる状態像把握のプロセスである.本研究では以上二っの観点に対し,医療介護現場と連携してICTにょってAOSを発展?改良し,認知症の人の状況理解を深化する認知症支援システムを開発した.多視点観察情報の概念をAOSに導入して発展させたことで,ヶア提供者が連携して共に学ぶこと(共学)にっながり.認知症の人の状況や状態を考慮した多職種連携にょる認知症ヶア実現にっながることを示した.