「学習」支援と人工知能

摘要

『「学習」は人の最も知的な活動の一っです.』これは,筆者も参加する,本学会先進的学習科学と工学研究会(Advanced Learning Science and Technology : ALST 研究会）の設立目的の書き出しである.とはいっても,「学習」は今や人間の専売特許であるとは言い切れない.特に,本学会で「学習」と聞いてイメ一ジされるのは,「機械学習」や「強化学習」,「深層学習」などに代表されるょうに,コンピュ一タが大量のデ一夕から規則やル一ル,知識表現を抽出することを対象としたものであろう.従来のコンピュ一タにょる「学習」は,主に学習における評価関数を最大化することで達成されてきたものの,特に「深層学習」に代表される近年のブレ一クスル一は,評価関数そのものをコンピュ一夕が学習できる可能性をも示唆している.さらに将来的には,労働人口の約半数を人工知能が代替するといった予測も世の中を賑わせている.