超広帯域ステップドPM方式を用いた屋内侵入者検知センサシステムの研究

摘要

現在，屋内侵入者による被害が増加し，一般家庭でもセキュリティセンサの関心が大きくなっている．これまでに赤外線や画像，電波を用いたセンサシステムが開発されているが，赤外線や画像では見通し外の検知が困難であり，侵入が予想される全ての場所にセンサの設置が必要となる．一方，電波を用いたセンサはその透過性から見通し外の検知も可能である．本研究では一組のセンサで侵入者までの距離を高精度に推定することが可能な超広帯域ステップドFM方式を用いた侵入者検知センサシステムを提案し，その有効性を実験的に検討している．本センサシステムは距離に応じた任意の同心円領域（ゾーン）を形成することが可能であるため，段階的な警報を発することも期待できる．そこで集合住宅の一室において試作したセンサシステムを用いて実験を行い，予め設定した3ゾーンのリアルタイムゾーン侵入検知特性について報告している．