ベクトルネットワークアナライザ残留方向性評価方法の検証－リップル法とベクトル法

摘要

リップル法によって算出したベクトルネットワークアナライザの残留方向性を，ベクトル法による結果と比較して検証を行った．ベクトル法によって，Beadless及びBeadedエアラインを用いて残留方向性を求めた結果，両者の差はエアラインSパラメータの校正不確かさ0.002～0.004の範囲内で一致し，ベクトル法による算出結果の妥当性が確認できた．一方，リップル法によってBeadedエアラインを用いた場合には，ベクトル法よりも大きな残留方向性が得られた．リップル法では，使用するエアラインの特性と残留方向性が分離できないため，特にS_(11)の大きいBeadedエアラインは適用できないことが明らかとなった．