バイオマス発電利用技術：バイオマス利用とスターリングエンジンの将来展望

摘要

この苦境を少しでも改善しようとする政策として2002年12月27日に閣議決定されたのが「バイオマス·ニッポン総合戦略」だと言えるだろう。バイオマスをエネルギーや製品として総合的に最大限利活用して、持続的に発展可能な社会「バイオマス·ニッポン」をできる限り早期に実現することを目指している。 バイオマスには、動物由来のものと、植物由来のものがある。森林面積の多い国、家が木でできている国として知られる日本として取り組む必要がある木質系のバイオマスの利用について、「バイオマス·ニッポン」は、間伐材·被害木を含む林地残材のほとhど及び今後発生量の増加が見込まれる建設発生木材の約60％が未利用であるとしている。 これらを大量に集めることが容易であれば、発電用燃料として利用が可能であり、そのような例が近年増加しつつある。 しかし、森林育成の過程で発生する間伐材のように小規模な集積を行うのが困難なものも多く、チップやペレットに加工できたとしても、その燃焼エネルギーの利用可能量を伸ばすのは難しい。