赤外線サーモグラフィ試験における背景反射低減画像処理

摘要

赤外線サーモグラフィ試験において，きずの誤検知要因の一つである背景反射の影響を低減する画像処理プログラムを構築した．プログラムは，対面角度変化に伴う放射率変化を補正する部分と，背景反射源を減算する部分からなる．背景反射源を減ずる際は，対象物の放射率から算出した反射率ではなく，鏡面反射率を利用しなくてはならないことを明らかにした．本画像処理プログラムを利用して，欠陥部からの赤外線放射と反射源からの反射赤外線が重なった熱画像から，反射赤外線のみを減算し欠陥判別が容易になることを実験的に確認した．