レアメタル資源の供給と需要の動向に関する一考察

摘要

レアメタルの需給動向に関して以下のことが明らかになった。 （1） レアメタル資源の偏在性と可採年数には密接な相関関係がある。 すなわち偏在性が大きいものほど可採年数も長い傾向串藩められこのようなレアメタル資源は特定の地域に偏在する構向が強い。 一方,主要埋蔵国への偏在性が小さいレアメタル資海底その可採年数も短く，少なくともベースメタルの副産物と緋、じての要素が強いと考えられる。 したがって，レアメタル資派の数断掬向に関しては，上記の傾向を念頭に様々な視点（市況や採き箋鼓，社会環境）に基づいた将来の展望をするべきである。 （2）日本国内での例を見る限り，レアメタル姿渡の需要用途には，一貫性あるいは多様性の二極性が認められる。 したがって今後は，同様の視点で世界における需要動向も踏まえたうえで仁探鉱の促温回収およびリサイクル技術の進展に関する選択肢を模索していく必要がある。 この選択肢は可採年数の短いレアメタル同士でも一致し得ない。前段落で触れたようにフレアメタルはベースメタル以上に資源的希少価値が高いため，その採掘対象である鉱石の低品位化による人件費等のコスト面改善の必要性や，自然·社会環境に対する影響も考慮すべきである。 最近，ベースメタルにおける生産量と価格の関係に基づき，その価格が世界経済動向に対して敏感に反応することが指摘されている（縄田, 201)。 おそらくレアメタルに関しても同様の傾向が見られるものと予想される。 したがって，このような市場動向も考慮してレアメタル需給の将来動向を評価していくことが望ましいと考えられる。