林原美術館蔵『平家物語絵巻』の見所

摘要

現在、林原美術館が所蔵している『平家物 語絵巻』 は、旧越前国福井藩主松平侯爵家に 伝来したもの。一九二九年（昭和四）二月十二 日、東京美術倶楽部での所蔵品入札会に「七 二、平家物語、三」八巻」とあり、古美術商 「森与」が五，一九〇円（省線->国鉄->JRの 初粟運賃比較で四」ハ五八万円）という当時としては超高値で落札。大戦後、東京の古美術商藤城銀次郎の仲介で、林原一郎が入手、林原美術館の所蔵となる。