カメラ画像解析による多地点日射量計測システムの開発

摘要

近年，電気エネルギーの多くは火力発電によって得られている．しかし，発電の際に発生する温室効果ガスによる地球温暖化や化石燃料の枯渇化が懸念されている．そこで，発電時に温室効果ガスが発生せず，エネルギー源が半永久的である太陽光発電（PV：Photovoltaic generation）システムの導入が進hでいる．しかし，大規模なPVシステムでは雲や建物によってPVモジュールに部分的な陰ができた場合，システム全体の発電効率が低下する問題がある．そこで，各PVモジュールの日射量に従いそれらの直列·並列数を変更する方法が提案されている．現在，日射量を取得する方法として日射計が使用されている．日射計は，設置した地点の日射量しか計測できないため，全てのPVモジュールの日射量を把握するためにモジュールごとに日射計を設置するには多くの労力と費用が必要であり，実現が困難である．そのため，広範囲の日射量を計測する手法が求められている．