日射量の経年変動と近年の日射量の特徴について

摘要

太陽光発電のO＆M（運転管理·保守点検）に関連して，太陽光発電施設が正常に稼動しているかどうか，出力が低下していないかどうかの判断にも，日射量データが活用される．すなわち，発電量の低下が太陽光発電施設の故障·劣化に起因するものなのか，あるいは日射量が少なかったためなのかを判断するために，日射量データを利用することが可能である．本稿では最初に，過去29年間（1981年～2009年）の全天日射量の経年変動及び月毎の特徴について紹介する．次に，NEDOホームページで公開されている年間月別日射量データベースMONSOLA-11 と近年（2010年～2014年）の日射量データを比較した結果を示す．これにより，近年の日射量はMONSOLA-11とどの程度異なるのか，すなわち平年と比べてどの程度多かったのか少なかったのかを確認することができる．最後に，2015年の日射量の特徴について概説する．