ロシアCIS：各国の路線の違いが顕在化

摘要

ロシア経済は2016年も厳しい状況に直面しよう。回復への近道があるとすれば、ミンスク合意の完全履行の実現と、西側からの制裁解除である。ウクライナは経済立て直しのため改革の継続と国際的な支援が不可欠だ。中央アジアではイスラム過激派の影響力拡大リスクが焦点となろう。ソ連崩壊から25年後となる16年はCIS域内で路線の違いが現実となる。ロシアを中心としたユーラシア経済連合（EEU）を通じた経済統合が進む中、ウクライナやモルドバなどはEUとの通商関係を高める。