FTA活用し，環境ビジネスのモデル国目指す

摘要

チリ政府のスタンスは経済成長と環境保護の両立にある。 そのため，国家環境委員会(CONAMA)はクリーン開発メカニズム(CDM)を，①先進諸国からの投資受け入れ·技術導入，②国内の環境改善，に寄与するとの認識を示し，積極的に推進，2003年6月たは世界銀行炭素基金(PCF)初のCDMプロジェクトに水力発電所が選定された。 また，CONAMAは30件以上のプロジェクトのプロモーションを計画している。 チリは長大なアンデス山脈を東に控え，水力資源ならびに風力資源が豊富であり，再生可能エネルギーのポテンシャルは大きい。 各国と租税条約やFTAを締結するなど，制度面で「国境が低い」，ため，環境ビジネスに関連する財やサービスの流れが円滑に進む。 さらに中南米諸国の中ではカントリーリスクが低く，外資系企業が安心して事業を進められることもチリの特色と言えよう。