環境保全に貢献するトライボロジー：地球環境に対応した冷凍空調用圧縮機の開発とトライボロジー

摘要

この十数年は冷凍空調業界にとって地球環境か大きな問題としてタローズアップされ、冷媒の変更や省エネに対する技術開発が重要なテーマとなった。 その端緒は1974年Dr. Rowland（米国）らによって塩素を含むCFCやHCFCなどのフロンガスがオゾン層を破壊することが発見されたことによる。 1987年にモントリオール議定書が採択されると、我々が冷蔵庫やエアコンに広く使っていたR12やR22 の使用が規制されることとなった。 この規制を受けて日本の冷蔵庫に使用していた冷媒R12は1995年までに塩素を含まないHFC系のR134aに完全に変更し、またエアコンなどに使用していたR22についても1997年から順次R410AやR407Cに変換を開始している。