回折格子のモーター制御による長さ·位置の分光干渉測定

摘要

最近，産業界や社会においてIoT技術や自動化技術などの推進が急速に求められている。このため，計測分野においては，空間の精密な位置決め技術や厚さの精密測定などの需要がふえている。これには，スペクトル幅がブロードな光源の利用が有効である。もう一つの要因は，超短パルスの製作が容易に実現され，高強度なブロード光源を利用できることが大きいと考えられる。このようなブロード光源を利用する場合，光波干渉技術の利用が一般的であり，光路長を走査するためには，高精度なリニアーステージが必用である。しかしながら，精密なステージは，定速（等速）であることが求められるだけでなく，高価であるので，産業界への浸透が低い。これに対して，分光干渉法は，干渉計の中に，走査ステージを設ける必要が無いので，外乱の影響を受ける度合いが小さいなどの大きな利点がある。さらに，干渉計におけるデッドパスの光路長を小さくできる利点もある。