組合せ計量方式を用いた袋詰め操作における実行不可能解の特性化

摘要

野菜などの個々の重量が異なる商品を一定の重量に袋詰めする場合，人間の手で一つ一つ計量し，目標とする重量に近づけるようにしていたのでは時間も労力もかかってしまう．そこで，計量から袋詰めまでの一連の作業を行なう装置として自動計量包装機が開発された．自動計量包装機においては，被計量物のなかから，目標重量に近い組合せを求め，選ばれた対象物のみを袋詰めする．いくつかの対象物を組合せて目標重量に近づけるやり方を，組合せ計量方式と呼ぶ．自動計量包装機では，目標重量に近い組合せを選ぶことを目的としているにもかかわらず，目標量量からかなり離れた組合せしか選べないこともある．そのような場合，袋詰めできず，対象物を廃棄する場合と，再度利用する場合に分けられる．そのいずれの場合においても，現在の袋詰めの作業からはずす必要があり，可能な限り目標量量から経れた組合せが発生しないようにしたい．そこで，本研究では，袋詰め操作をシミュレーションすることによって，目標重量から離れた組合せが発生する条件について考察を行なう．