打撃装置を用いたれhがトンネル覆工の定量的健全度評価

摘要

れhが覆工の落下を対象とした健全度判定法に関して，鉄道総研式打音検査装置を用いた手法の検討を行った。 まず，想定される目地切れ条件を表現したれhが覆工模型を製作し，打音検査装置での打撃実験を行った。 次にれhが覆工模型を数値モデル化し振動解析を行い，最大強度，最大ピーク周波数に関する特徴を抽出し整理した。その上で，実際のれhが覆工トンネルで打撃実験を行い，れhが覆工の状況と得られた最大強度と最大ピーク周波数を総合的に検討することにより，健全度判定基準を策定した。以上の結果から以下のことが明らかになった。 1）打音検査装置によって得られる打撃音の最大強度，最大ピーク周波数は，れhが覆工の目地切れの程度を評価する指標として有効である。2）打音検査装置によりTable 8に示す判定基準を用いれば，れhが覆工の落下に対する危険性を評価することが可能である。3）本報告の模型実験に限定したものであるが，打音検査装置を用いた背面空洞検知の限界は，2層目背面までと考える。