乾燥プロセスの熱および水移動現象を見極める乾燥特性曲線

摘要

乾燥プロセスの最も基礎的な現象を把握するために、均一な球形粒子で材料内に水分を保有せず、吸収もしない材料を選択して、その材料堆積層の表面が水膜で覆われている状態にある湿潤材料を一定の熱風条件下で乾燥するモデル実験が行われてきた(図1)。このように、材料粒子間に保有されている水の移動現象を明らかにするモデル実験には、微細で均一な粒子径を持つ「豊浦標準砂」が供試材料として用いられ、得られた実験結果は「乾燥特性曲線」として表示されてきた。これ以降、単に材料と称する「粒子堆積層材料」の乾燥現象は、次項に列挙する段階を経ながら進行する。