在来線デジタル列車無線システム 一西日本旅客鉄道(株)京阪神エリアへの導入—

摘要

三菱電機は.西日本旅客鉄道(株)のアナログ列車無線シス テム老朽化に伴う京阪神エリアの設備更新を受注し.機器 の開発を行った。設備更新に当たり.顧客要求として①列車無線の品質向上，②アナログ/デジタル両方式に対応し た設備更新.③容易にアナログデジタル切替えを実現するという課組があった。これらの課題には，デジ夕ル方式による無線品質向上， アナログ/デジタル両方式に対応する機器の開発.アナロ ダ/デジ夕ル切替えを容易に行うことができるSDR (Software Defined Radio)ガ式の無線機を開発することで解決 した。初めにおおさか東線に機器を納入した。また別線区で2008?2009年に走行試験を実施してアナログ/デジ夕ル両方式の動作確認を完遂した。その後，京阪神エリアに機 器を順次納人し,アナログ方式の運用が開始された。並行 して，移動局についてもアナログ/デジタル両方式対応， かつ限られたスペースに設置できるよう小型化した無線機 を納入し，京阪神エリアの全編成に設置された。2017年1月から12月にかけて京阪神エリアの無線シス テムが段階的にアナログ方式からデジタル方式に切り替え られた。デジタル無線方式の導入によってアナログ無線方式での 課題を解決し，顧客の安全·安定輸送に貢献している。