水波と浮体の強非線形相互作用に関する数値計算法と実験的検証

摘要

九州大学応用力学研究所でもその考え方に基づく数値計算プログラムを独自に開発しており、そのコードをRIAM-CMEN (Research Institute for Applied Mechanics, Computational Method for Extremely Nonlinear hydrodynamics)と名付けている。 このRIAM-CMENでは、移流方程式の解法や自由表面に対する界面捕捉法にYabe et al. が提案·開発したCIP法をベースとして用いており、時々刻々移動する浮体表面の位置の追跡および浮体表面での境界条件式の課し方には、仮想粒子を用いた独自の方法を用いている。本論文の前半では、これらの方法の詳細について述べる。 またRIAM-CMENによる計算精度を確認し、改良すべき問題点を抽出するために、水波と浮体の強非線形相互作用に関する2次元問題、3次元問題の水槽実験を実施しているが、その内容ならびに実験結果と計算結果の比較、考察、今後の課題などを本論文の後半に述べる。