マルチウェイブ超音波を用いた気液二相流計測（超音波時間領域相関法を用いた気液分離と二相速度分布計測）

摘要

マルチウェイブ超音波法を用いた、二波長の反射信号比較に基づく時間領域相関法を用いた気液分離手法を新たに提案した。 これにより、以下の知見を得た。 (1)超音波の反射信号を直接処理する時間領域相関法を用いることで、信号強度に基づく気液分離手法と、二波長の反射信号比較が可能となった。 (2)反射強度の強い気泡速度の算因には、信号強度の閾値を用いることで、比較的容易に液相速度の分離が可能である。 (3)二波長の反射信号を比較することによって、気液混合速度からの液相速度の算出を可能とした。(4)本手法によって、反射強度の差を利用した気相·液相の同時速度分布計測がボイド率1％程度以下において可能となった。 しかしながら、信号処理の改良によって壁面近傍(y/r<0.2)での更なる精度向上が本手法の課題である。