環境化学物質のモニタリングシステムの現状と将来

摘要

最近特に注目されている内分泌撹乱化学物質も含めた環境化学物質等について，我が国における食品中の汚染レベルや暴露量の現状を知るために，厚生省や環境庁でモニタリング調査を実施している。 厚生省によるモニタリング計画として，1977年度より実施されている食品汚染物のモニタリング計画（厚生省食品保健課及びNIHS：国立医薬品食品衛生研究所），1991年度より実施されている残留農薬モニタリング計画（厚生省食品化学課），1977年度より実施されている食品汚染物摂取量調査（厚生省食品保健課及びNIHS），1991年度より実施されている残留農薬摂取量調査（厚生省食品化学課），1993年度より実施されている食品中ダイオキシンモニタリング計画（厚生省食品保健課及びNIHS）がある。 環境庁によるモニタリング計画については若干紹介するに留め，ここでは主に国立医薬品食品衛生研究所で実施それているモニタリングシステムの内容とその結果の概要を紹介する。 またこのシステムは現在改良中でもあるため，その変更点と将来像についても少々言及することにする。