国内における豚流行性下痢の発生状況と防疫体制について

摘要

豚流行性下痢（PED)は，下痢や嘔吐を主徴とする豚や いのししのウィルス性の疾病であり，ヒトに感染すること はない。我が国においては，昨年10月，7年ぶりに発生 が確認された後，全国的に発生が広がり，本年10月まで に39都道県で発生が確認されている。本病に感染した場 合，成長した個体では無症状であることも多く，発症した としても1週間ほどで回復する力s,10日齢以内のほ乳豚 では，下痢等による衰弱により，その死亡率は50-100% に達する。