廃棄カスタードクリームに基づくテラピアの飼料としてのタンパク質源にRhodotorula rubra NBRC1101の利用

摘要

著者らは，稚魚のテラピアの餌に，大豆粉とアルファルファの菜を含む植物飼料の混合物に酵母タンパク質を与えたものと，魚粉タンパク質を与えたものとの影響を評価するために実験を行った．まず，廃棄カスタードクリームを栄養源として良好に生育する食用酵母の検索を行った結果，廃棄カスタードクリームに良好に生育した赤色酵母，Rhodotorula rubra NBRC1101は，廃棄カスタードクリーム，10～15％，pH6～10の培地で，好気的に36時間，30°Cで，最適な培養条件の結果が得られた．次にNBRCllOl菌株の細胞内栄養素を調べた結果，細胞内にタンパタ質，糖，エタノール，カロテノイド，ビタミンBl，B2，B6，パントテン酸，葉酸，ニコチン酸，ビオテン等が含まれていることがわかった．菌株の中で，カロテノイドとビタミンB2が多く含まれていたNBRCllOl菌株を使用してテラピアの餌の有効性を蛋白質源として魚粉を含む餌と比較した結果，成長パラメーター上の差異はほとhど認められなかった．テラピアの餌の中に酵母タンパク質と植物タンパク質を使うことは餌のコスト削減や養殖収益の増大になる．