食品中のフランと食肉中の腸管出血性大腸菌の リスクプロファイル食品安全委員会がまとめ

摘要

国内外で健康への影響が危惧されている食品中 の「フラン」に関し、また夏から秋口にかけて発 生が多発する食中毒の中でも牛肉を主とする食肉中の「腸管出血性大腸南（0157)」のリスクプロ ファイルが内閣府、食品安全委員会でまとめられ た。フランは、芳香族化合物の一種で、米FDA (食品医薬品局）によると、焙煎コ一ヒー、缶 詰、瓶詰食品、肉や野菜などを加熱加工した食品 中と広範囲に含まれることが分かっており、今の ところ遺伝性の発がh物質の可能性力《示唆されて いるものの、研究情報が国際的に少なく、今後の 検討が急がれている。一方、腸管出血性大腸菌の 原因食品としては、日本では牛肉なかでもひき肉 (挽き肉）、牛レバーなどの食品があげられてお り、統計的に食中毒事例で、原因が不明なものを 除いて、肉類とその加工食品の割合が約半数を占 めている。牛肉や牛の内臓を生または加熱不十分 な態で食べることで、食中毒が多く起きている ことから、食品安全委员会は対象微生物を腸管出 血性大腸菌0157、また対象食品を生食用牛肉およ び牛内臓とする生産、加工、流通、調理の広範囲 なリスク評価を行うことが重要と提言している。