食品製造業における教育/人事システム構 築の必要性

摘要

食品製造業の生産性は極めて低く、製造業平均の約60%しかないことは、これまでも述べてき た。その為食品製造業の常用従業者の平均現金給 与額は、製造業平均の60%程度しかない。関係 者でこの状態を了とする方はおられないであろ う。しかしながらこの状態が長年に渡って続いて いるのは現実である。ご存知のように食品製造業は装置型の素材食品 製造業と、労働集約型の加工食品製造業に大きく 分けられる。製油、製粉などの装置型で素材食品 製造業の生産性は高く、製造業平均の生産性より 遥かに高く、平均給与額も良い。ところが食品製 造業の従業者の約9割が従事する、労働集約型の パン、水産練り製品、麵、豆腐などの加工食品製 造業の生産性は、製造業平均の約5割しかなく平 均給与額も高くない。食品製造業の生産性に関す る問題の多くは、労働集約型の加工食品製造業に ある。