茶の加工と包装 - 貯蔵〔1〕総論：茶の種類と加工法

摘要

これまで，茶の歴史，生産と需要動向，茶の栽培と品種改良の歴史などについて6回にわたり解説されてきたが，今回から茶の利用加工，流通について紹介する。 茶は，摘採した生菜の状態で売買される場合は少なく，大部分が生葉生産地である農家の段階（荒茶工場）で栽培から一次加工の荒茶の段階まで製造され，茶市場等を通して仕上げ業者に渡り，二次加工（仕上げ加工）され，初めて商品化される特殊な作物である。 したがって，茶の分類も一次加工法，二次加工法，栽培法等により様々な分け方があるが，通常使用されているわが国の茶の一般的な分類法を第1図に示した。第1図では，わが国での生産がほとhどない発酵茶については大雑把な括り方になっているが，不発酵茶を含め，更に詳しい分類や製造法の解説は次号以降で紹介される予定である。