未利用の地元農林水産物を活用した機能性食品の開発: 長崎県の取り組み

摘要

長崎県は、日本の最西端に位置す ることから大都市圏から遠く離れてい るという地理的ハンディキャップがある 一方で、温暖な気候、多くの島嶼と 豊かな海洋に囲まれていることで多様 な農林水産物に恵まれている。水産 物の水揚げは全国的にもトツカベルで、 プリ、トラフグ、マアジ、マサバ、ク ロマグロ、ィサキ、サワラ、サザェは 全国1位である。農産物においても生産量が全国10位以内に入るものが多くあり、ビヮは生産量に加え、栽培面積や収穫量も日本一である。平成22 年度の統計では、ジャガイモは北海道 に次レ、で冬ニンジンとともに第2位で、 第3位の春ダイコン、春ハクサイ、冬 レタス、第4位の春夏ニンジン、ァス パラガス、カポチヤ、春レタス、イチゴ、 第5位の夕マネギ、ミカン、ソラマメ と続いている。また、品質の良さから 知名度の高い農産物も多ぐそれらを 利用した特産品が加工製造されている (図1)。しかし、島嶼や山間地が多 いことから農業には必ずしも適した状 況ではなく、さらに生産者の高齢化や 地域の過疎化により長崎県の農林業 は近年低迷している。