高知県鷹取山植物群落保護林においてエタノールで誘引された養菌性キクイムシ類

摘要

高知県の四万十川源流域の天然林のキクイムシ柏を明らかにするために、老齢の針広混交天然林である鷹取山植物群落保護林において、2006年3月から10月にエタノールを誘引剤としたトラップで養菌性キクイムシ類（コウチエウ目：キクイムシ科）を捕獲した。 この結果、キクイムシ科11種が記録された。 高知県高岡郡梼原町の鷹取山植物群落保護林（以下、鷹取山保護林）は、四万十川の源流域にある老齢の天然林であり、1973年に高知営林局（現四国森林管理局）によって学術参考保護林として設定され、1990年に植物群落保護林に指定されている（高知営林局，1996）。 鷹取山保護林の植生の概略については、高知営林局計画課（1988）、酒井ら（2003）に報告されている。しかし、動物相についてはこれまでにまとまった報告はない。