メソプレンフィルター免疫染色法を利用したスイカ種子からのスイカ果実汚斑細菌病菌の検出と分離

摘要

スイカ果実汚斑細菌病は，1998年に山形県のスイカにおいて国内で初めて発生が確認された（白川ら，2000）後，鳥取県（佐古、船原，2002），長野県（小木曽ら，2001），徳島県，熊本県で散発的に発生が確認されている．本病はAcidovorax avenae subsp．cibulli（以下，Aac）により引き起こされ，種子伝染することが知られている（Rane and Latinl，1992）．また，本菌による果実汚割田菌病は，スイカ以外にもトウガン（小木曽ら，2005），メロン（冨田ら，2006；堀田ら，2006）で発生が確認されており，これらの発生原因も種子伝染であると報告されている（小木曽ら，2005；上松ら，2006）．そのため，本病の発生を防止するには健全種子の供給が重要と考えられ，汚染種子の混入を高感度、高精度に検出する検査方法の確立が重要となる．また，PCRや免疫学的手法で検出された汚染種子を感染源として証明するためには，少なくとも生きた細菌を分離する必要がある．